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先日、クライアントで実施したネットリサーチの失敗例をご紹介したいと思います。
もしかすると、このような失敗を気づかないうちにしている方もいらっしゃるかもしれません。ぜひとも、参考にしてみてください。
ただし、調査項目そのままでは差し障りがありますので、適当に変えてありますのでご了承ください。



問題はスクリーニングサーベイにありました。
本調査をあるメーカーのテニスラケットを使っている方におこなうための、予備調査であったと思ってください。
スクリーニングの最初の設問は以下の通りです。

SC1.あなたが普段、サークルやスクールなどに所属しておこなっているスポーツをお教えください。
 □サッカー、フットサル
 □野球、ソフトボール
 □ゴルフ
 □テニス
 □バスケットボール
 □バレーボール
 □この中にはひとつもない

最初、この調査票を見せられた時に、SC1で4つ以上にチェックがついた人は対象外にしましょうと提案しました。本調査に進みたいがために、嘘をついてかたはしからチェックをつける回答者が出てくることが予想されたからです。
ネット調査の回答者の大半は、謝礼を手に入れたくてアンケートに協力しています。正しいデータを提供するということに、それほどこだわりがあるようには思えません。
それゆえ、本調査に進んで謝礼を手に入れるために、スクリーニングの段階で嘘をつく回答者が、常に一定の割合で存在しているようなのです。
ところが、クライアントサイドでは、上記の提案を失念したままネット調査を実施してしまいました。

そして、その結果のデータがこちらに集計、分析のためにまわってきたのですが、ふと気になって「対象外にしましょう」と提案した条件に該当する人間の数をチェックしてみたところ、なんと回収数の約15%がこの条件に該当していました。

ふつうに考えて、こちらが提示した6種類のスポーツのうちの4つ以上を、サークルやスクールに所属しておこなっている人間がいるとは思えません。つまり、本調査に進めるのはこのうちのどれかのスポーツをやっている人間であろうと推理し、それがどれかは分からないのでかたはしからチェックをつけたという人が15%もいたということなのでしょう。

案の定、そのままのサンプル数で集計した場合と、そうしたサンプルをカットして集計した場合とでは、まったく結果が異なっていました。
やむなく、当初の調査企画からサンプル数が大幅に減ってしまいましたが、怪しい回答者をカットしたデータで集計、分析を行うこととなりました。



どうでしょう。こうした失敗に心当たりはありませんか。

さらに極端な例では、Aという商品を「よく買っている」と回答した人の42%が、その商品を「買ったことがない」と回答しているというデータに遭遇したこともあります。

ネット調査はたいへん便利ですが、使い方にはそれなりに注意しなければならない点がいくつもあります。しっかりとノウハウを蓄積して、上手に利用していきたいものです。



統計調査センターでは、大手のネット調査会社と協力して、ネット調査を数多くこなしております。ネット調査に関するノウハウも蓄積しております。
ネット調査の実施を検討されておりましたら、ぜひともご相談ください。

その他、以下のような部分的な作業も受けつけておりますので、何かお手伝いできるような作業がありましたら、ぜひともお声をかけてください。

★データ入力
 集計用データの入力は、自社開発のオリジナルソフトを使って、効率よくミスの少ない入力をいたします。
★集計
 集計ソフトはASSUMを使っておりますが、集計結果を自社開発のオリジナルソフトを使って加工し、見栄えのよい集計表、使い勝手のよい集計表としてアウトプットしています。
 見出し作成などもオリジナルソフトを使って、作業時間の短縮化に務めています。
★グラフ作成
 これまた、自社開発のオリジナルソフトで集計表から一気にグラフを作成しています。
 現在は、自社で出力した集計表に対応したグラフ作成ソフトですが、ご依頼があれば皆様のお使いの集計表に対応したグラフ作成ソフトも作成いたします。
★プログラム開発
 ExcelのVBAを利用して、データを加工するためのプログラムを数多く開発しております。
★もちろん、定量調査、定性調査の実査から報告書の作成まで、通常の市場調査の業務もとりおこなっております。
 お手伝いが必要な作業などありましたら、ぜひとも統計調査センターまでご連絡をください。よろしくお願いします。


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